コロンビア:憲法裁判所、炭鉱閉鎖計画に市民参加を義務付ける初の判決を下す
[Colombia's Constitutional Court has issued a landmark ruling on the closure of coal mines in the country : A Call for Corporate Accountability] 2025年2月12日
[非公式英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター]
[...] 2025年2月、コロンビアの憲法裁判所は、国内の炭鉱閉鎖に関する画期的な判決を下した。この判決(T-029 of 2025)は、大規模鉱山の閉鎖に際し、影響を受ける地域住民や労働組合の意見を反映させることを義務づけ、適正手続き(デュー・プロセス)の保証を求める重要な前例を確立した。
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本判決では、「Gran mesa de concertación」と呼ばれる大規模な協議の場を設置することが義務付けられた。
この協議の場は、多国籍企業グレンコアの子会社プロデコ(Prodeco)社が策定する炭鉱閉鎖計画に、労働者や地域社会が実質的に関与できるようにすることを目的としている。 現在、この閉鎖計画はコロンビア国家環境ライセンス庁(ANLA)の審査を受けている。
憲法裁判所は、これまでの企業主導の協議は不十分であったと判断し、多国籍企業が閉鎖の進め方や条件を一方的に決定し、労働者や地域住民を排除することの懸念を強調した。
さらに、憲法裁判所は、バジェドゥパール第7行政裁判所が適正手続きの権利を侵害したことを認定した。同裁判所は、2022年に行われたわずか1回の協議をもって地域住民参加の要件を満たしたと判断していたが、憲法裁判所は今回これを不適切とした。
この判決は、企業主導の鉱山閉鎖が国際的な労働・環境基準に準拠するよう、欧州各国政府や金融機関がより厳格な監督を行う必要性を浮き彫りにしている。[...]